JCCLS事業活動年次報告

令和1年度事業報告
(平成31年4月1日から令和2年3月31日まで)

平成31年4月1日から令和2年3月31日までの期間において、特定非営利法人(一般社団法人)日本臨床検査標準協議会が実施した事業について、次の通り概要を報告します。

Ⅰ.会員の移動

平成31(令和1)年度における会員総数は前年度と同数の、正会員29の学術団体、賛助会員46社の75の会員数となっています。

  • 平成30年度期末会員数76(正会員30学術団体、賛助会員46社)
  • 平成31(令和1)年度期末会員数75(正会員29学術団体、賛助会員46社)

Ⅱ.総会、理事会

1.総会、理事会等の開催

平成30年度第4回理事会(NPO)
令和1年5月17日(金)13:00-14:30
第14期総会議(NPO)
令和1年5月17日(金)15:00-16:30
令和1年度第1回常任理事会(NPO)
令和1年8月28日(水)14:30~15:45
令和1年度第2回常任理事会(NPO)
令和1年10月22日(火)メール会議
令和1年度第3回常任理事会(NPO)
令和1年11月12日(水)メール会議
令和1年度第4回常任理事会(NPO)
令和2年1月22日(水)11:00~12:00
令和1年度第1回理事会(NPO)
令和2年3月7日(金)書面会議
令和1年度第1回理事会(一社)
令和1年8月28日(水)16:00~17:30
令和1年度第1回臨時総会(一社)
令和1年8月30日(水)16:00~17:30
令和1年度第2回理事会(一社)
令和2年3月7日(金)書面会議
令和1年度第2回臨時総会(一社)
令和2年3月18日(水)書面会議
令和1年度JCCLSシンポジウム
令和2年1月22日(水)13:00-17:00

2.総会、理事会等における審議・承認及び報告事項

1)平成30年度第4回理事会(NPO)

①第1号議案
平成30年度事業報告及び収支計算書案承認の件‐P. 2
②第2号議案
監査報告に関する件-P. 12
③第3号議案
令和元年度事業計画及ぶ収支予算案承認の件-P. 13
④第4号議案
公益法人化に関する基本方針・社団法人の定款案・会員規定案承認の件-P. 18
⑤第5号議案
NPO法人の定款の変更について-P. 45

2)第14期総会議(NPO)

①第1号議案
平成30年度事業報告及び収支計算書案承認の件
②第2号議案
監査報告に関する件
③第3号議案
令和元年度事業計画及ぶ収支予算案承認の件
④第4号議案
公益法人化に関する基本方針・社団法人の定款案、会員規定案 承認の件
⑤第5号議案
NPO法人の定款の変更について

3)令和1年度第1回常任理事会(NPO)

  • ①一般社団法人化申請結果に関する件
  • ②令和元年度1回理事会議題の件:公益認定申請資料承認について
第1号議案
令和2年度事業計画
第2号議案
令和2年度収支予算書
第3号議案
設立時貸借対照表及び財産目録
第4号議案
公益認定申請書類(事業概要)
第5号議案
定款運用細則の制定
第6号議案
会員に関する規程の制定(総会にも上程)
第7号議案
役員報酬規程の制定(総会にも上程)
第8号議案
謝金規定の制定
第9号議案
特定費用準備資金等取扱規定の制定
第10号議案
旅費規程の制定
第11号議案
会計規程の制定
第12号議案
印章規程の制定
第13号議案
就業規則の制定
第14号議案
慶弔金規程の制定
第15号議案
業務執行理事等の職務権限規程の制定
第16号議案
理事会・常任理事会規定の制定

③一般社団法人日本臨床検査標準協議会臨時総会開催の件

第1号議案
会員に関する規程
第2号議案
役員報酬規程の制定
第3号議案
役員報酬の上限額

4)令和1年度第2回常任理事会(NPO)

①第1号議案
遺伝子関連検査のためのISO15189ガイダンス文書発行の件

5)令和1年度第3回常任理事会(NPO)

①第1号議案
医学教育用基準範囲解説書に関する承認文書の件
②第2号議案
JSCC常用基準法の改定により、IFCC法によるALP及び
LD値のJCCLS共用基準範囲への追記の件

6)令和1年度第4回常任理事会(NPO)

①第1号議案
公益法人化申請の進捗状況
②第2号議案
標準物質生産者のISO17034への移行審査の件
③第3号議案
ALPのJCTLMへの登録申請状況について
④第4号議案
令和2年度委託事業の件
⑤その他

・令和元年度JCCLSシンポジウムの件

・TSH国際標準化に関する件

・ALP及びLD基準範囲(IFCC法)追記の件

7)令和1年度第1回理事会(NPO)

①第1号議案
事業譲渡契約書に基づき、公益認定日をもって、一般社団法人日本臨床検査標準協議会に事業を譲渡すること。
②第2号議案
上記の提案を可決する旨の理事会の決議があったものとみなされる日は令和2年3月13日とすること。

8)令和1年度第1回理事会(一社)

①公益認定申請時に使用する下記議案承認に関する件

第1号議案
令和2年度事業計画
第2号議案
令和2年度収支予算書
第3号議案
設立時貸借対照表及び財産目録
第4号議案
公益認定申請書類(事業概要)
第5号議案
定款運用細則の制定
第6号議案
会員に関する規程の制定(総会にも上程)
第7号議案
役員報酬規程の制定(総会にも上程)
第8号議案
謝金規定の制定
第9号議案
特定費用準備資金等取扱規定の制定
第10号議案
旅費規程の制定
第11号議案
一般社団法人日本臨床検査標準協議会臨時総会開催の件

・会員に関する規程

・役員報酬規程の制定

・役員報酬の上限額

9)令和1年度第2回理事会(一社)

①第1号議案
公益法人化に関する件を承認し、事業譲渡契約書に基づき、公益認定日をもって、特定非営利活動法人日本臨床検査標準協議会から事業を譲り受けることを承認すること。
②第2号議案
特定非営利活動法人日本臨床検査標準協議会の会員が、公益社団法人への入会を希望する場合は、公益認定処分日以降に入会することを承認すること。
③第3号議案
「定款修正事項」に基づき、定款の一部文言を修正する案を臨時総会の議案として上程すること。
④第4号議案
「役員報酬規程修正事項」に基づき、役員報酬規程の一部文言を修正する案を臨時総会の議案として上程すること。
⑤第5号議案
実用参照物質の事業の位置付けの変更とそれに伴う2020年度予算書の変更
⑥第6号議案
定款の変更(第3号議案)及び役員報酬規程の変更(第4号議案)の変更を議題とした社員総会を、総会の決議の省略によって行うこと。
⑦第7号議案
上記第1号から第6号の提案を可決する旨の理事会の決議があったものとみなされる日は令和2年3月13日とすること。

10)令和1年度第1回臨時総会(一社)

①第1号議案
会員に関する規程
②第2号議案
役員報酬規程の制定
③第3号議案
役員報酬の上限額
④第4号議案
社員総会の決議があったものとみなされる日

11)令和1年度第2回臨時総会(一社)

①第1号議案
定款の一部修正
②第2号議案
役員報酬規程の一部修正
③第3号議案
社員総会の決議があったものとみなされる日

Ⅲ.平成1年度日本臨床検査標準協議会(JCCLS)シンポジウム

テーマ名:「検体検査の精度・品質に係る医療法の改正:今後の課題」

平成30年7月27日付けで、医療法等の一部を改正する法律が公開され、12月より施行され進行してきている。平成30年度シンポジウムでは12月施行を踏まえ、「検体検査の精度・品質に係る医療法等の改正」を企画し、これまでの経緯と展望及び関連業界の準備対応についての講演を実施した。

そこで、令和元年度JCCLSシンポジウムでは、「検体検査の精度・品質に係る医療法の改正:今後の課題」を企画し、第一部では改正法の再確認、わが国の精度管理プログラムのあるべき姿、第2部では関連業界での施行後の課題等について講演を企画、令和2年1月22日に実施した。なお、平成1年度シンポジウムの一般参加者は153名であった。

Ⅳ.委託事業

三菱総合研究所再委託事業(経済産業省委託)として、平成31年度政府戦略分野に係る国際標準化活動【戦18】臨床検査のハーモナイゼーション等に関する国際標準化に伴う再委託事業を実施した。

実施期間: 平成31年4月1日 ~ 令和2年2月28日

事業内容:
臨床検査結果がいつでもどこでも同じで、どこで検診を受けても、またどこの病院にかかっても同様に診療に活用でき、同じ診療ガイドラインが適用できる医療の時代にするために、臨床検査の標準化とハーモナイゼーションを目指す。そのために、大きく2つの細分化した事業を計画した。

(1)免疫学的検査のハーモナイゼーション: 
現状行われている臨床検査の中で、最も標準化に遠いと考えられている検査であるが、診断に重要なバイオマーカーが多数含まれており、多くの国産企業も関与している。日本企業の検査試薬も含めたグローバルハーモナイゼーションをICHCLR/HOGに提案し、そのための切り札として、免疫学的検査用標準物質を作製し、有効活用する。以下に目的達成のための活動を挙げた。

  • 免疫学的検査用標準物質委員会を設置し、国内外の状況(既存標準物質、検査結果のシステム間差、施設間差及び標準化等)の調査を行い、ハーモナイゼーションの対象項目の選定を行なった。
  • 免疫学的検査用標準物質の開発研究WGを設置し、対象項目、目標値、製品規格を決定した。
  • 免疫学的検査用標準物質(多項目実用参照物質)の品質、性能に関する臨床化学分野での検査実施例を纏め、Harmonization規格案(ISO 15194)のAnnexの参考文献とした。
  • ICHCLR/HOG活動に参画し、ハーモナイゼーション用免疫学的検査用標準物質のJCTLMリスト登録等の国際的認知を進めた。


(2)次世代のバイオマーカー検査の標準化: 現在研究レベルで開発されているオミックスなどの研究によってこれから市場に出てくる臨床検査項目は、多岐にわたると予測される。

臨床検査は分析の工程のみを標準化するのでは不十分であり、試料の種類の標準化、試料の前処理法の標準化、試料の保存方法の標準化など、分析前、分析後の工程も標準化する必要がある。

特に、保存方法は乱立しつつあるバイオバンクをガラパゴス化させないためにも、国内で標準化するとともにISO/TC212(臨床検査)に国際規格として提案し、国際的にも発信していくことは日本企業の発展にも寄与できるものと考えられる。以下に目的達成のための活動を挙げた。

  • ISO/TC212国内検討委員会とJCCLS遺伝子関連検査標準化専門委員会が共同で作成し、新規作業項目提案として承認されたISO/NWIP 21474-1「多項目遺伝子検査-パート1-用語と核酸品質評価の一般的要求事項」について、文書作業を継続し、DIS化からIS規格化を目指した。
  • ISO/NP 21474-1に続いて、多項目遺伝子検査の測定性能に関する要素について国際規格文書ISO/NP 21474-2「多項目遺伝子検査-パート2-測定の妥当性確認と検証」の作成を目指した。具体的には、多項目遺伝子検査の妥当性確認と検証に関する国際規格文書策定を行う。さらに、ISO/TC212国内検討委員会と遺伝子関連検査標準化専門委員会が共同で臨床検査室の品質と能力に関する要求事項 ISO 15189における遺伝子検査の技術要求事項に関する導入ガイダンス規格案を作成中である。ISO 15189の病理ラボのガイダンス文書提案に反映させる。
  • ISO 15194 Annex「体外診断用医薬品・機器–生物試料の定量測定–認証標準物質と立証文書の内容に関する要求事項」へのbiography掲載は、規格定期見直し時に反映させる。
  • 遺伝子関連検査標準化専門委員会にて策定した検体品質管理マニュアルに基づき、感染症核酸検査の内容をISO/TS 17822-2「体外診断検査システム―微生物病原体の検出と同定の為の核酸体外診断用製品–第二部–核酸増幅の品質規範」規格案に反映させる。
  • ISO/TC272(法科学)のISO/DIS 21043-2「法科学-第2部:試料(資料)の確認、記録、収集、輸送と保管試料の確認、記録、収集と保管」に関する情報収集を行った。

Ⅴ.その他

1)各委員会報告

平成31(令和1)年度委員会報告を参照のこと。

2)ISO 17034:2016に基づく標準物質生産者認定

2016年11月のILAC総会で決議されたISO 17034:2016に基づく第4回定期サーベイランスが、令和1年6月25、26日に実施された。
本審査においては、ISO 17034:2016に基づく標準物質生産者認定への移行に伴なう関連文書の整備と、新たに加わった要求事項に関して審査された。審査の結果、指摘された不適合4件について是正回答書を作成し、速やかに是正処置を実施することで、ISO 17034:2016に基づく標準物質生産者認定を維持することができた(2019年12月12日付)。

3)IFCC処方により測定したCRM-001dのALP、LDの表示値について

CRM-001dの認証書にはALP、LDのIFCC処方により測定された値も記載されているが、認証値ではなかった。今回、日本適合性認定協会に認定範囲の一部変更を申請し、JSCC処方とIFCC処方により決定された両方の値を認証値として、認証書に表記することが認められた。

4)CRM-001d のALP測定値(IFCC処方による測定値)のJCTLMへの登録

CRM-001d のIFCC処方によるALPの表示値に関して、JCTLMへの登録を試みたが、国内で配布している認証書の英訳を提出したため、ALPに特化した認証書の提出を求められた。今年度も引き続きJCTLNへの登録を目指す。

5)遺伝子関連検査のためのISO15189ガイダンス文書発行

遺伝子関連検査の精度の確保に関して、国際水準を目指す上で、検査室の第三者認定が鍵を握る。保険収載項目(薬事承認検査)を対象としてきたISO 15189施設認定プログラム(JCCLS-JAB共同認定プログラム)の認定対象について、検査室調整試薬または検査室独自開発の検査(LDT)による遺伝子関連検査に拡大するには、認定プログラム構築に必要なガイダンス文書の作成が必要となる。

平成29-31 年度AMED研究事業「バイオバンク及びゲノム医療に係る検査の品質・精度の国際的基準構築と実施、及びバイオバンクの連携体制構築に関する研究」(ゲノム創薬基盤推進研究事業:ゲノム情報研究の医療への実利用を促進する研究)にて、遺伝子関連検査のためのISO 15189 施設認定プログラム構築に必要な検討作業が行われた。そこで、施設認定基準を明確化するため、遺伝子関連検査のISO15189ガイダンス文書の作成が行われた。

PAGE TOP